おにたのぼうし 絵本レビュー 文・あまんきみこ 絵・いわさきちひろ
こんにちは。小島です^^
2年生の息子のクラスの読み聞かせのために
何冊か本を借りて来たのですが、
息子の(学校で読む)選には漏れた作品。
でも私には、道徳的でとても良い作品だと思ったので、
ご紹介させてもらいます。
初版発行 は1969年です。
装丁が新しかったので、
こんな昔に発行された物だとは
思いませんでした。
優しい文章といわさきちひろさんの
感情に訴えかけるような
ノスタルジックな絵が
絶妙にマッチしています。
◆あらすじ◆
この本、節分のあたりの物語で
心優しい鬼のおにたが出てきます。
おにたは優しいので、
鬼だけれど率先して
子供が喜ぶ事をしてあげるのですが
世の中の人は
”鬼”=害で悪い物
と思いこんでいます。
だから、おにたは
その事にいつも傷ついています。
おにたに優しくされた女の子は
おにたが鬼だとは知らず
節分の「鬼は外~」をしようとするのです。
その事におにたは深く傷つきます。↓帽子で角を隠したおにた
女の子は最後まで
おにたが鬼とは気づくことなく、
神様だと思って
心の中で感謝するのでした。
◆感想◆
世の中、偏見を持たれたり
属する世界でひとくくりにされたり、
そんな時は理不尽で
とても悲しく思う場合がありますよね。
皆それなりに経験する事柄だと思います。
おにたはそれを表した存在だと思いました。
世の中の人が偏見等で
ひとくくりに個々人を見るような世界では
なくなる時が来ますように。
私も、そのようにする事がないよう
気を付けて行きたいと思います。